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(C) Okamoto Cardiovascular Clinic
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心不全のこと、知っているようで知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。心不全では早期発見・早期治療がとても大切です。
言葉として聞いたことはあっても、心不全がどんな病気なのかはよく知らない…。そんな方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。心不全とは、「心臓が悪いために、息ぎれやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」です1, 2)。
心不全は、一旦症状が出ると悪化と回復を繰り返しながら少しずつ進行していきます。そのため、明らかな心不全の症状やきざしが出る前から、治療を始めることが大切だとされています。
心不全の進行は、ステージA~Dの4段階に分類されます(図1)。高血圧や糖尿病などの基礎疾患のある患者さんでは、心不全のリスク状態はステージA、Bです。まだ無症状ではありますが、心不全発症に至らないように生活習慣の改善や基礎疾患の治療を積極的に行っていく必要があります。
ステージCに至り心不全の症状が現れ始めると、進行するにつれ、だんだんと日常生活にも支障をきたすようになります。ステージDという心不全がかなり進行した段階では、入院日数や入院回数が増え、それまでのような生活を送ることが難しくなってしまいます(図1)。
日本では、心不全による入院患者数が2018年には約28万人に上りました3)。また、心不全で入院した人の約35%が1年以内に再び入院するという報告4)もあり、心不全の急激な悪化による入退院を繰り返す状況を防ぐことは治療の目標の1つとなります。
【参考】